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2018年 3月号

ディスオーダーとは?


 かつて障害の分類をあらわすモデル・単語として、「インペアメント」「ディサビリティ」「ハンディキャップ」という言葉がありました。(WHOの国際障害分類、今は国際生活機能分類に置き換わっている)それぞれ、「インペアメントは機能障害、ディサビリティは能力障害、ハンディキャップは社会的不利」と訳されていました。ディサビリティは英語で能力をあらわす「アビリティ」の否定形ですから、「能力がないという意味だな」と記憶した覚えがあります。

 もう一つ「ディスオーダー」という言葉があります。「自閉症スペクトラム障害」というのがそれにあたるのですが、同じく「障害」と訳されるけど私自身長い間もう一つ意味が良くわからなかった。「ディスオーダー」というのは直訳すれば「無秩序、混乱、乱雑」ということですが、先日「大人の発達障害を考える会」という障害当事者の会で「要するに人の言うことが聞けない、従えないという障害です。」「できない、能力がないというわけではなくて、従えないんです。従うのに非常な努力を要するのです。」

  納得です。長年の疑問が晴れました。確かに他人からはわかり難い障害です。単なる「わがまま」にしか見えませんからね。例えば、あるところに所用で出かけて急に予定が変わる(例え天候のせいでも)と、腹が立って仕方がない、許せない気持ちになるというのです。その方は40代なので、「多少は落ち着いて捉えることが出来るようにはなりましたが…。」というわけです。確かに私の周りでも「そんなことに何をそんなに怒っているのか?」と思える人が多々います。それがあまりにもきつくなると「障害」ということになるのですね。  

 ちなみに、発達障害に診断されると精神福祉手帳が交付されます。病気でいうと精神科の病気に神経症と精神病と二種類あるのですが、その違いも最近分かりました。簡単に言えば、第三者、他人がみても納得がいく症状(例えば高所恐怖症とか暗闇恐怖、重大な事件や事故に巻き込まれたことがトラウマとして蘇ってくる等)が神経症で、第三者、他人には全く分からない症状(とんでもない幻聴が聞こえる、幻覚が見える、死にたくなるほど自己否定する等)が精神病だそうです。そう考えると、発達障害が精神病に分類されるのもわかるような気がします。心の中は第三者、他人には覗けないですからね。

 支援学級が増えて、今は一見「障害児」が増えているように見えますが、実はそうではなくて、今まで人のことを十羽ひとからげで捉え、努力や頑張りだけで「何とかなる」と思われていた「心や体」のことが良く見えてきただけなんですね。その人に応じた関わり方をすべきだということです。それは「普通ではない」として、未だ病院や施設に隔離されている多くの人たちへの理解が進んできた、いや進めるべきだということです。

 


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