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2017年 9月号

顔ニモマケズを読んで


 今年2月、「顔ニモマケズ」(水野敬也著 文響社)という本が出ました。内容は、リンパ管腫、動静脈奇形、網膜芽細胞腫、口唇口蓋裂、全身性円形脱毛症、アルビノ、単純性血管腫、ロンバーグ病、トリーチャーコリンズ症候群といった「見た目問題」を抱える人たちのインタビューと、自らも「醜形恐怖」という強迫観念に悩んだことのある著者の感想です。きっかけは「見た目問題」の解決に取り組むNPO法人マイフェイス・マイスタイルを知ってからだそうです。7月には梅田でトークショーもあって、私も見に行きました。

 気になって、少し前にブームになった「人は見た目が9割」(竹内一郎著 新潮新書)という本も読み返してみました。この本もけっして人の価値をルックスで決めるといったものではなくて、劇作家・演出家の作者から見た言語以外のコミュニケーション手段、表情や仕草などのノンバーバルコミュニケーションについて書いた本でした。

 自分が他人からどう見られているのかを気にすることは決して間違っていないし、むしろとても大切なことだと思います。けど、自分が理想とする「見かけ」でないからといって「醜形恐怖」にとらわれるのかどうかで人生が大きく変わってきます。かくいう私も、小さいときに「馬づら」とあだ名された経験があります。確かに人よりも顔が大きくて、帽子のサイズが中々合わないのがいまだに悩みです。トラック運転手の時、ヘルメットのサイズが合わなくて、特注で作ってもらったことがあります。恐怖とまではいかなくても、醜いと意識していたことは事実です。(ある時後輩に「西邑さん頭いいですよね」と言われ、「なんで?」と聞いたら、「頭大きいですから」と言われてからは、「大きい分頭いいんだ」と自分に言い聞かすようにはなりましたが…)

 弱点や弱み(自分にとって)を意識するというのは、一概に悪いようでもないようです。「顔ニモマケズ」にもあるのですが、著者は必ず全員に「顔の症状があって良かったと思える点があるとすれば、それは何ですか?」というようなことを聞きます。もちろん人それぞれですが、「顔の症状がエネルギーの源です」と答えた人もいました。

 私たちが仕事で出会う障害や病気を抱えた人たちが、必ずしもみんながみんなそのハンディをマイナスにとらえている人ばかりではありません。私はその人なりに精一杯生きている人が大好きです。

 


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