有限会社 ヒューマンリンク

 

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2015年 7月号

あなたは運がいいですか?


 「あなたは運がいいですか?」と聞かれて、貴方ならどう答えますか?

 故松下幸之助さんは、面接の際「実は運が悪いんです」なんていうと、即不採用にしたそうです。「運が悪い人間は使えない」ということではなくて、「感謝する気持ちがないから」だそうです。

 確かに面接に来といて「運が悪い」というのも失礼な話で、不採用も当然と思いますが、聞くほうも意地悪な気もします。実際にそんな面接をしたのかどうか知りませんが、要は気分の問題なのでしょうね。確かに何かにつけてマイナス思考な人はいるもので、面接など相手に良く思われたいなら嘘でもポジティブな答えのほうが無難だと思います。

  私たちの仕事でも、お客さんのところで「私、運が悪いんです」とは絶対に言わないでくださいね。「かえれ!」と言われるのが筋ですから。貴方に出会えて「ついてます」といわれた方が「気分」良いに決まっています。例え「嫌な」相手でも!

 「気分」で仕事に差をつけてはいけないように思いますが、実は「気分」というのは大切なのです。堅実な計画経済政 策をとり、莫大な資源をもつあの強大な社会主義国であった「ソ連邦」が、経済危機に陥り一挙に崩壊した理由は、大多数の労働者の「気分」を損ねたからに他ありません。「気分」、「やる気」というのはそれほど大切なものなのです。

 また、気分は相手に伝えなければ相手にはわかりません。「そんな気は無かった」「悪気は無かった」という言葉が良く使われますが、伝える手段も大切なのです。

 「手段をおろそかにする者は目的をおろそかにすることと同じだ」といいます。例え崇高な目的を持っていても、手段を間違えれば逆の効果となります。昨今のテロ事件で誰もが感じるところでしょう。朝「おはよう」と挨拶されて、「おはようと心では思っていた」では相手に伝わらないですよね、「おはよう」と相手に聞こえるように返事しなくては。そこで、「照れくさい」、「めんどくさい」と心で思っているだけだと「あいつは挨拶もしない失礼なやつ」ということになるのです。相手にどう伝わったかを考えるのが接遇の第一歩です。
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