有限会社 ヒューマンリンク

 

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2014年 3月号

「やりたい」から「認められたい」に


 今年は冬季オリンピックということで、スキー、スノボ、スケートと大いに盛り上がりました。「参加する事に意義がある」とは言いながらも、やはりメダル、順位は気になるところです。もちろん「相手を蹴落とす事に意義がある」という人はいないでしょうが、マズローの人間の動機づけの理論にもあるように、「承認の欲求」は人間の基本的欲求のひとつのようです。最初は面白いから「やってみたい」にはじまって、経験を積むにしたがって人に認められたいと思うようになります。「おかあちゃん、見ててや!」に始まって、賞をもらう事が誇らしくなり、目標となります。もちろん、不必要な緊張をほぐす為に「順位の為じゃない、自分のしたい事をするんだ」と自分に言い聞かせる事は必要ですが、それも見方を変えれば順位を上げるためなのです。他人の評価は蜜の味です。それに振り回されると自分を失う事になりますが、事を成すための重大な動機にもなります。「人に認められたいわけじゃない」というのは、評価されるという緊張感からの逃避にすぎません。自信のなさと劣等感の裏返しでしょう。 よく、劣等感とコンプレックスは混同されますが、実は違うものなのです。人は劣等感を持つからといって悩むわけではないのです。劣等感を感じても現実を認めて諦めるか、努力するかだけですから。悩みになるのは素直に現実を認めたくない、劣っている自分を受け入れたくないという気持ち(本当の自分はこんなんじゃない…)からくるものです。
 私達介護職の社会的評価は決して高いものではありません。業種的に見た報酬の低さがそれを物語っています。業務の社会的必要性・重要度からみると納得できるものではなく、コンプレックスを抱かざるを得ないのが現状です。特に医療系の業務からすると医師を頂点とするヒエラルキーの末端に位置づけられているようです。
 私は、介護職は看護職から枝葉のように分かれた医療の末端ではなく、保育や教育のような元々は家事として行われてきたものの延長であると考えています。その評価と報酬の低さは家事労働の主な担い手であった女性の社会的地位の低さと対応しているのでしょう。ですから、根本的には女性の地位の向上と家事労働の評価を上げなければならないわけですが、これは一筋縄ではいきません。随分と時間のかかる事だと思っています。しかし、現状でも業務の質を高める事で評価を上げることは可能です。具体的には特定事業所加算の認定を受けて、高い報酬を頂く事です。そのためには今の業務のあり方を見直し、自己満足ではなく行政および利用者に納得していただけるサービスへと自らを向上させる覚悟が必要となります。今年がそんな画期的な年となる事を肝に銘じて頂きたいと思います。

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